釣り考

1 釣れたのはなぜなのか?
2 前打ちはどこでやるものなのか
3 テトラと磯での前打ちはどこが違うのか?
4 チヌにとって、テトラと磯では何が違うのか?
5 釣りの本を読むと釣りはうまくなるのか?
6 ごみを拾うと釣れるようになるのか?
7 サイトをなぜ開いているのか?
8 どうして海に落ちるのか?
9 チヌは減ったのか?
10 どうすれば寒くないのか?
11 チヌ釣りの迷信とは何か?その1
12 マナーを守らなくてはいけないのか?
13 レインウエアは雨の日に使えるのか?
14 リールを巻くのはどっちの手がいいのか?
15 釣りは「道」か?
16 釣りのマナーとは何なのか?
17 釣り大会の不正をどうみるか?
18 立入禁止なのに釣りはできるのか?
19 師匠と弟子とは何なのか
竿のインターラインと外ガイドの差は?
リールのレバーブレーキとドラグの差は?
道糸はどこまで細くして良いのか?
竿の5.3メートルと 5.0メートルの差は?
釣りジム開設から10年経っての感想は?
全層ゼロ釣法とは?

釣り考
No.1 2002年10月9日

釣れたのはなぜか?

  釣れたときは何がよかったから釣れたのか、

考えるよね。

  「運が良かった」というのは
一つの理由として間違っているとは言えない。

  が、、、それじゃ、


運だけ


か?

というとそうでもない。

  50㎝超が釣れるためには運は確かに必要だ。

  しかし、

運はいつもあるとは限らないが、


  
年に何度か誰にでもある!!


と思うのだ。

  せっかく運がある日に、
家でテレビを見ていたらもうダメ。

  せっかく運がある日に、
海へ行ってもお腹がとても痛ければもうダメ。

  せっかく運がある日に、
ハリとか、餌とかが無くなっていたらもうダメ。

  せっかく運がある日に、…。

  つまり、

いつ50㎝超が来てもいいように、

常に最良の場所を選ぼうとし
(考えられるだけ考えて)、
常に最良の準備と手入れをし、
常にミスのない仕掛けを確認し、
常に釣りに行ける日は釣りに行くようにと

常に!!


している必要があると思うのだ。

  食わせる、取り込むの技術も
それなりに必要であるが、
バラしたり、とったりして
強烈に反省すれば、
同じミスは犯さないようになる(減る)ものデス。

  むしろ、

「狙い続ける」という心がけ


と、

  万全の体勢を常にとり続けているかどうか

がポイントだと思う。

  ま、このことは私に言えることではなく、


  釣友のあなださん

のことをイメージしての話であるが(笑)。

「継続は力なり」
「念ずれば通ず」
である。


やや精神論が技術論より上に来るのが
釣りの世界ではなかろうか。


  要するに、
仕事や家族のことより、

  釣りのことばかり
年中考えている人が、
釣れるんです。





釣り考
No.2 2002年10月17日
前打ちはどこでやるものなのか

チヌは、人が来ないところでなら
安心してエサをとっている(はず)。

 海面近くで体を回転させてイガイを噛みとっていたりする。

  あるとき、
そいつと私は目が合って
お互い気まずい思いをした(笑)

  やつは、さりげなく、さりげなく
海中に消えて行った。

  食べたかったであろうイガイを見捨てて。

いやー、申し訳ない。

 
 もし、

私が姿を隠して釣竿を手にし、
さりげなく、やつのいる安住の地に、
  おいしいカニをふわふわと落としてやったら…。

やつは、サッと近寄って
パクッと前歯でくわえて
奥歯へとカニを運ぶに違いない。

  泳いできて、
くわえたカニを前歯から奥歯へ運ぶ
ほんの1,2秒の間に、
  道糸は数十センチは移動する。

  つまり、穂先が下がるのである。

  
テトラ帯はチヌの安住の地か、えさ場か?

  それとも命がけでスリルを楽しむ遊び場か?

  毎日、スパイクブーツの音が
カチャカチャしているような人気のテトラはどうなんだろう?

昨年から、磯で前打ちをする機会が徐々に増え、
最近はテトラより磯での前打ちが面白くなった。

要は釣れることが分かったからであるが、
もう一つの理由は、
もともとウキフカセを好んでやっていた私としては、
テトラの上をどんどん移動するのが億劫だったからでもある。


 
 腰も痛いほうだし。

その場に腰を据えて、
  その周辺でチヌがいそうなところにエサ落とし、
  食わせられれば楽チンなことこの上ない。


  前打ちとは、動の釣と見つけたり!

  
と言いそうなぐらい探り歩くのが当たり前となっているよね。

実際、ボーっとその場にいるより、
あちこち移動したほうが、

 
チヌの存在する場所に出っくわす確率は高いだろうし。

  しかし、

どれだけ移動しても釣れないこともまた多い(え、私だけ?)。

  一方、磯場は、6月~10月なんてのは雑魚がすごくて、
  オキアミのフカセ釣りでは勝負にならないので、
  スイカ釣り以外に、
チヌ釣りのために磯へは
常識的に行かなくなっている。

私は、

動くのが面倒

なのと、

夏場の磯に、人がいない

という点に注目した。

人の多いところは場所取りで苦労するので苦手なのもあって。

で、行ってみたら釣れることもあったので、続けてみた。

もちろんボーの連打で嫌になりかけたし、
実際、仲間で、もううんざりして来なくなった人もいる。

  結論。

  前打ちは、
テトラでも磯でも堤防でも、
チヌがサオ下にいて、
  食ってくるところなら、
どこでもいい。


  釣れるまで自分が我慢できるなら。





 釣り考
No.3 2002年10月19日

テトラと磯での前打ちはどこが違うのか
 
 掲示板での、はなくろさんからの質問をネタに
「釣り考」してみよう。


「ジムさんの磯、巡ってきました。」

なるほど、私の磯だったんですね(笑)

そういえば、
浜黒崎には「ハナクロ提」というのがありますもんね。

そういえば、
能登のNTT下の離れ磯に三つ岩があるんですが、
チヌ研で例会したときに
その岩で釣った人が
自由に名を付けていいことにしてました。

それでいけば、私の年無し釣った「チョボ」も、さしずめ、


「ジムグリ」


と勝手に呼んでしまおう(笑)

「どこにボート置くのか、
しばし考えました(笑)」というのは、
確かに常識ですよね。

「ジムグリ」は(もう使ってる)ボートより狭いんですからね。


「磯前打ちって
テトラと微妙に違うんでしょうか?」


微妙になら違うかも…。

いや、移動できないという点では、
全く違います。

待ちの釣りですね。

粘り強くね。

ウキフカセの心得が必要ですね(笑)

このような話は、
では、「釣り考」のページでやってみますね。

………という、返事をした。


  磯の前打ちで動ける範囲は、
つまり探れる範囲は、

磯の周囲だけである。

  ウキフカセなら流せるため、
広範囲を探れるので期待が持てるのだが…。

  前打ちなら一番大きな磯のダイラでも、
15分もあれば探り終わってしまうのである。

  ましてや、ジムグリなんてのは、
一歩も動けない。

  ボートさえ置くスペースがないのである。

  やはり、冗談ではなく、ウキフカセの、
  「来るまで待つ」という待ちの釣りをしなければならないだろう。

  「来ないなら、こちらから行くよ」
という前打ちの攻めの姿勢とでは、
  基本から大きな違いがあると思われる。

  このまま下に続く。




 釣り考
No.4  2002年10月22日
チヌにとって、
テトラと磯では何が違うのか?

しかし、まてよ。

大きな磯ならどんどん探り歩くことも可能だし。

短いテトラ帯なら、探れないなぁ。

要するにテトラでも磯でも、
コマセしない前打ちなら探り歩くほうがいいに決まっている。

待てばいいというのなら、
テトラでも待っていられるし。



結論。


うむ、前打ちするという観点では、
テトラも磯もどこも違わないなぁ。

では、そもそもテトラと磯では

チヌの立場からして

どう違うのだろうか。

チヌはどちらにもいる。

これは確かだが、どうして片方に集中しないのか。

テトラが磯よりチヌにとって快適ならば、
テトラにどんどん集結するだろう。

磯がテトラより快適なら磯に…。



どっちにもいるということは、
気分次第でどっちへも行き来するということか。

では、どんな気分のときにどっちに行きたいのか。

うーん、難しいので、誰かに聞くか、
後で考えることにしよう(*^_^*)




釣り考
No.5  2002年10月25日
釣りの本を読むと
釣りはうまくなるのか?

「チヌ倶楽部」
を1年間買ってみたり、

「釣りコミック」
をいくら読んでも釣りは上達しなかった。


というスズキくんの投稿があった。

結論ははっきりしてる。


本なんかでうまくはならないのはわかっている。

しかし私も考えてみたい。
私も初めは、

西東社系の「チヌ釣り」入門
にマーカー引きまくって読んだし、

「北陸の釣り」(現在、廃刊)他、
いろいろ本棚いっぱいに本があることはある。

おもしろかったし、
役に立たないこともないと思う。

けれど、
釣果に劇的に効果があることはなかった。

昔、
釣りのうまい某高岡チヌ研会員が
釣り雑誌に釣りレポートを書く際に、
私に添削を頼んできたことがあるが、
伝えたいことをすべて書ききれるわけでもないし、
すべて書ききるわけでもない。

文には限界がある。


また、読む側の理解力もどれだけあるかにもよる。
やはり、

上手な人と一緒に
釣れる場所に行って、

実際、

上手な人が釣る現場を見て、
驚いて、

その時の自然状況と、
その時の仕掛けと、

その時その人が何を考えていたのかを知ることが、

生きたお手本だね。

そして、
自分もやってみて、
実際にイメージどおり釣れれば、

それで、
その場合での一つの段階をクリアーしたことになる。

その積み重ねをたくさん持っていれば
応用も利くようになろう。

でもしかし、

「『上手な人と行け』って言っても、
俺なんかと一緒に行ってくれるの?」


って、思うんだよね。

私も高岡チヌ研に入った当初、
スター的な某とか、

いまでこそ、ニックネームで親しく呼ばせていただいてるけれど
会長だったタワちゃんとか、
そういう雲の上の人に対して、

「明日、私と一緒に釣りに行こう(^^)/」

なんて、とてもお願いできなかったよ。

まだまだ、素人で実績の乏しいころ、
せっせと
フィッシング恵美に通い、
常連の客との輪の中に入り、
話を聞き、
素人の特権とばかりに質問をしまくった。

ほんとにみんな、よく話してくれた。

少しずつ、誰が親切な人で、
誰が私を連れてってくれる人かが見えてきて、
一緒に連れて行ってもらうようになった。

私より若い者に頼むと断りにくいのか、
よく連れて行ってくれた。

初めての場所への行き方や駐車場の位置、
ボートの必要性の有無、
土地の漁師の性格、

もちろん、

その釣り場の深さや雑魚の具合、
潮の特性、
風向きによる具合、
逃げ場、
撤収のタイミング、
魚影の濃さ、
タックルのバランス、
釣れる季節、
向いている釣り方などなど。

とにかく一緒に行って話して聞いて体験して理解する。

これの蓄積だね。


毎回、ちゃんと日誌を書くのは当然のこと。

釣りがうまくなるには、
すること、知っておくことは、
ものすごくたくさんあるのだ。


勉強と同じ。

また、逆にガセネタもたくさん入る。

捨てるべき情報は捨てられるようにもならなければ、
固定観念が邪魔をしだす。

場合によっては、
鵜沢様のアドバイスさえ、
疑ってかかる必要もある。

自分が一度行ったことのある場所について
本に書いてあることなら、
理解できることもあろう。


しかし、
行ったことの無いところについては読んでもダメだね


結論。

釣行回数、
これが、
名人となる必要条件
だ。

釣り場を多く知っている、
これも必要条件。

一つの釣り場を知り尽くしている、
これも必要条件だなぁ。

うーん、必要条件なら山ほどあるなぁ。

でも、十分条件は、ないんじゃないかなぁ。



釣り考
No.6  2002年10月27日
ごみを拾うと釣れるようになるのか?


「ジムさんのHPを見てから、
人のゴミも持ち帰るようになりました。


つまらないハードルがあったけど、
背中をポンと押してもらった感じかな。

相変わらずチビ太ばかり、
でも徐々に大きくなっています。

拾ったゴミの累積重量と
釣れるサイズは比例するんでしょうね。

そんな思い込みは好きです。」


というけんじ@実験さんの投稿があった。

とてもうれしい投稿であった。

そのときの私の返事は以下の通り。

「自然の恩恵にあずかる釣りという遊びを長く楽しみたければ、
釣り場、川、山、地球という自然を大切にしたいと思うのは
ごく自然な思考だと思うのです。

つまり、重要なのは、

『健全な思考を持ち、
確実に実行に移す行為』

なのであり、
それができれば、応用として、
チヌを釣るという目的に着実にアプローチできるのは、
いわば、当然なこととも言えると思うのです。

神様が見てるよと私が言うのは、

因果応報の当然

が現実に起こるというだけのことなんです。」


ちょっと硬い言い方だったと思うけれど、
正確に言うとそういうことなのである。


拾ったゴミの累積重量と
釣れるサイズは比例するかどうかは、

拾う行為に思考が伴うかどうか

である


私はゴミを拾うといっても、
そんなに大量に拾うわけではないです。

例えば、富山県高岡市の国分の波打ち際には、
一面にゴミが打ち上げられていて、
そんなもの全部拾えるわけもありません。

自分のゴミを持ちかえるのは当然として、

釣り場で見つけたゴミを、
拾えるだけ拾うのである。

ゴミを拾う行為と、
チヌを釣るために必要なすべき行為は、
根っこは同じなのである。

ただ、

ゴミを拾うという行為

には、

不思議な力がある

ことは確かで、

まさかと思うときに幸運が来るのだ。

やっぱり、本当に

神様は見ている
のだ。




釣り考
No.7  2002年12月28日
サイトをなぜ開いているのか?

今年も後わずか。
私の今年一年は、
釣りに関しては、よく釣ったし、
上々のできであった。
なんと言っても

10/10に「釣りジム」をオープン

させたことは、
私にとって

歴史的なこと
であった。

そして釣り仲間との新たな出会いや
交流が生まれたのは、大変な喜びであった。

ただ、私は
君子の交わりは淡きこと水のごとし
という言葉が好きで、
本当の友とはそんなつき合いになるんだろうと
思っているフシがある。

私は、出会ったり知り合った釣り仲間とは、

女子高生同士のように特段にベッタリと付き合いたくはない

と密かに思っているのである。


真の友は釣り仲間にこそいる
と思っているためでもある。

会えるときに会い、
話せるときに話すということで、
特に無理をする必要はないと考えている。

もちろん、
一期一会の境地で付き合ってもいきたい。

しかし、そこは

俗物の私


のことであるので、
そうはうまくいかない。

数ヶ月、数年、
音沙汰無しの非礼を働いてしまう失礼なヤツなので、
この場を借りて謹んで新年のお慶びを、
じゃなかった、

お詫びを申し上げる次第です。
あれ?釣り考になってない!

さて、今回のテーマは本質的な問題なのだが、
いつも心のどっかで、

サイトをなぜ開いているのか?


自分で自分にこの質問をしていたように思う。

人によってはサイトを開いている動機、
目的などをコンセプトと呼んで、
まとめて見事に表現している人もいる。

私もそうしてみようとも考えたが、
どうもしっくりこない。

しっくりこないのはなぜか考えてみると、
まとめきれない、
という感じなのだ。

いくつか動機や目的がありそうなのだが、
ところが、
その動機や目的を明確に位置づける前に、
「サイトを開く」という目標が先走ったため、
こんな情けないことになってしまっていると思われる。

単純に考えてみよう。


私は自己顕示欲が強い(きっぱり)

ので、

釣ったら見てもらいたい
自慢したい


という心根が基本にあるのは間違いない。

たぶんこれが、サイトを開いた元々の動機であろう。

この心根は一見、

あさましい(^^;)

と考えがちだが、そうでもないと思いたい。

人間、叱られるより、
褒められた方が元気もやる気も出て、
頑張るものである。


釣ったら見てもらって、
「すごいねー」
「やったねー」
って言われると、
釣った喜びが2倍になるのは、
貴方も思い当たるところがおありでしょう?
それが分かっている心優しい仲間は、
やっかみも含めて
「おめでとー、流石ー、コノヤロー」
とか言ってくれるんだよね。

釣りの自慢とか、
釣りによる自己顕示なんて、
大いに結構、結構、

と自分にも他人にも言いたいですね。

ついでに、

釣り場の環境改善を訴えたり、
自然保護を考えたりできるしね。


訴えた以上、
自分も守らなきゃならないしね。


総合的に考えて自分が前進できる
と思っているうちは続けたい。


個人のサイトだからということで。





釣り考
No.8  2003年1月25日
どうして海に落ちるのか?

私はこれまでに釣りをしていて何度か海に落ちている。

飛び込んだ
と言う方が近いケースもある。

初めてのダイブは国分赤灯台のテトラ。

ある静かな冬の夜、チヌ釣りを初めて間もない頃、
私は電気ウキでの夜釣りをしていて、大物を釣った。

見事にタモ入れをして、月明かりに照らしてみると

50センチはある大物チヌ


うれしくてならず、
テトラに橋渡しをするようにタモを置き、
タモの先端の網の中でジッとしているチヌを見に行こうと竿を置いた。

歩き出したとたん、
チヌが暴れてタモの先端が海面に落ちた!

「あー、チヌが逃げるー」

と叫んだかと思うと

私はタモの先端めがけて宙を飛んでいた。

落下の途中、
タモの中程に自分のヒジが当たり、

バキッと折れる音

がした。

その直後、
ドボーンという音がして
私は腰まで海につかり、止まった。

急いでテトラを這い上がった。

ぴっちり、カッパを履いていたため、
ブーツの中に海水が入った程度で体までは濡れずに済んだ。

幸い、

折れたといえどもタモ枠の中のチヌは逃げておらず、
なんとか回収した。

ホッとして、そのチヌをよく見ると、

な、長い。


な、なんと

ウグイ!!


であった。

ショックではあったが、
コマセもあるし頭に来てて熱いというか寒くもないので、
釣りを再開することにし、竿を持った。

なんか、

竿がぬるぬるする。

変だなぁ、
何が着いたのかなと
ヘッドライトを照らして手をみると

ベッタリ、真っ赤に
血に染まっていた。

テトラを這い上がった時に
付着していた貝かなんかで
手のひらをズタズタに切っていたようなのだ。

さすがにもうやる気はなくなり
風呂をわかしておいてと家に電話して帰った。

さんざんカミさんに叱られた。

教訓。

釣った魚はよく確かめよう。

タモを縮めずに置いてはいけない。

手袋は必ずはめよう。

着地点を確認せずにジャンプをしないようにしよう。




釣り考
No.9  2003年1月25日
チヌは減ったのか?

私がたまに訪ねるHフィッシングの店主がちょっとまえ、こんな話をした。

「ほんと最近、釣りする人が減ったよ。

冬のこの時期、
オキアミはよく売れていたときの3分の1がいいとこだよ。

ウキフカセのお客さんも釣れなくなった。

前打ちでさえ近年、釣れないもの。

ウキフカセがあまりうまくなくて、
40オーバーを何年も釣ったことのない人がいてね、
その人10年ほど前、
前打ちをしたら年に40㎝以上を60枚ほど釣って持ってきたんだよ。

50㎝はもちろん、
60㎝も持ってきたよ。

でも、この数年その人も、
ほとんど釣れなくなった。
前打ちは、居付きを根こそぎ釣っちゃうから
大きいのはいなくなっちゃって
資源が枯れちゃってるんだよね。」
と。

この発言は、
大型チヌが減少したとの証言なのだ。

またその原因は、
前打ちによる大型の釣り過ぎ

との見解だ。

しかし、一概には認めにくい。

フカセでチンタを釣っても
一匹がいなくなることは同じ
ことなのだし、
むしろ、大型しか釣らない前打ちの方が、
資源を保存していると言える。

つまり、
大きくなるまで釣らないということになるから。

フカセでチンタのうちから釣っちゃえば、
大きくなれないわけだ。

だから、むしろ、
小物ばかり釣るフカセ釣り
にこそ
大型減少説の原因があるとも思われる。

小さいのはリリースしようというのは、
つまりは大物を残すための発想だろう。

さて、
過去に何枚も釣っていた人が
同様なペースで釣りをしているにもかかわらず、
年々、釣果が減少するというのは
単純には魚が減ったと思ってしまうけれど、
今年よく釣れた場所が
来年も同様に必ず釣れるとは限らないことを
私らは経験的に知っている。

よく釣っていた人が、
今年もと思って同じ場所へ行っていて
釣果が激減することは当然あり得る。
私など、かなりこのパターンだ。
だから、

新たなポイントを開拓する必要がある
のだ。

だとすれば、
チヌが減ったというのは幻想で
単に釣れなくなった人のボヤキでしかないのだろうか?

能登を中心に釣りをしているクラブがあり、
例年になく釣れないとこぼしていた。

(もちろん、どこかの誰かは密かに釣りまくっているだろう。
 パソコンなど触ったことのない人ってのはより上手い感じがするしね。)

しかし、
いつもの一級磯が、年々、雑魚に占領され、
チヌの気配がなくなっていると感じる人は
少なくないのではないだろうか。

富山湾も20年も前は、
大型チヌが竿2本ほど前を帯状に
何万匹も行進している
のをよく見かけたとチヌ研の先輩が語っていた。

今は、そんなことはあり得ない。

放流をしてるはずだが、
どこに行ったのかと思うぐらい見かけない。




釣り考
No.10  2003年4月13日
どうすれば寒くないか?

「ワタシは黒鯛釣りが好きで、
冬場にもチヌ釣りをしたいけれど、
厳寒期は寒いのでこたつで蜜柑を食べて寝てます。」


と言う方は、それで大変普通なんです。

むしろ当然です。

特にまた、飲める人なら、
燗酒できゅーっと雪見酒、
なんてのもオツですナァ。

なんで、寒風吹きすさぶ12月から2月の厳寒期に
海なんぞへ行って、
たいして釣れもしない黒鯛釣りなどやるのかねぇ。

ナンデダローです。

はっきり言ってバカです。

教養ある人間のすることではありません。

私はバカで、教養が足りないので、
この厳寒期も喜々として黒鯛釣りに毎週通ってしまいました(^^;)
ホント、
バカとしか言いようがありません。(*^_^*)

バカは風邪をひかないと言いますが、
この冬もインフルエンザで
同僚がバタバタ倒れているのに、
私は鼻水垂らすぐらいで、結局、
熱が出るでもなく
仕事も休む事もなく、
現在まで特に変わりはなく、
お元気でお過ごしでしょうかと言われれば、はいそうです。

しかーし、
バカなりにちょっとは考えました。
さあ、厳寒期に寒がらず、
風邪ひかずに釣りする方法を大公開!!

下着 下着は絶対、綿を含む素材を用いない事。
これ、絶対。
パンツ、長袖シャツ、モモヒキとします。
すべて、ポリエステル・アクリル混系のポカポカ下着を着ましょう。
スーパーで上下で2000円程度で売ってます。
釣り具メーカーの高い下着など不要。
靴下 少し厚手の靴下がよい。
スキー用のブ厚いのを履くと
ブーツが窮屈で足の血行が悪くなり、
かえって足が冷たくなるので注意。
つま先下カイロは滑って歩きにくいです。
テトラの上ならヤバイです。
中着1 トックリセーターを着ます。
もちろん素材は
ポリ系アクリル系のふっくらした物。

首を出さないのが重要。
腹が隠れるような長い物がよい。
1500円程度で良いのが売ってます。
中着2 フリースの上下を着る。
これまた当然ポリ系。
フリースの下でなくても釣りズボンでも可。
1500円程度で、ややバッチリです。
上着 最後に
軽いウインドストッパージャンパーを着て
暖かい空気を遮断します。
防寒服 釣り場に付いたら
最高の防寒服
に身を包みましょう。
下着や中着フリースで安い物を買って
節約した分を全て防寒服につぎ込みましょう。

上下で5万円以上
する物を選べば大丈夫。
下は、サロペットのほうがより暖かいです。
4月いっぱい防寒服が役立ちます。
カイロ 向かい風なら、
釣りをやりません。

それでも頑張るなら、

カイロを背中と腹に貼ります。

追い風ならカイロは必要ないなぁ。

追い風で寒いと思えば、
フードをかぶるだけで、もう寒くなくなります。

★要は、
汗で体を冷やさない
事を考えます。

釣り場につくまで、
歩いたりすると汗をかきます。

それから、
定位置で釣り始めるとだんだん冷えてきます。

その時に、
綿の素材の物を着ているとなかなか汗が乾かず、
いつまでも体を冷やし続ける事になります。

そして体が冷え過ぎて風邪をひくことになるのです。
これが、登山なら、
死にます。

ポリエステル・アクリル系のふっくらシャツだと、
胸に流れる汗を感じても、そのうち、
体の火照りが無くなると同時に汗も蒸発してしまっています。

大汗をかいたなら、
首からタオルを突っ込んで、
サッと胸に流れる汗を拭いちゃえば、
すぐ乾きます。

シャツは汗を吸っていないので、
冷たくはないわけです。

保温機能に徹してくれます。
暖かくして釣りを楽しみましょう。




釣り考
No.11  2003年4月17日
チヌ釣りの迷信とは何か?その1

「ジムさん
の『釣り考』で、
チヌ釣りにまつわる迷信(?)や
タブーを扱ってみてください。」

とのご要望にお応えしたい。

いろいろありそうなので、
ここの閲覧者の方のご意見や情報をBBSで頂いてから、
釣り考しよう…

と思ったが、
それほど集まらなかったので、
自分で見聞きした事を思いつくまま書いてみましょう。


その1


「(夜釣りで)海面への直接ライト当てだと、
アウ~ツッです。」(けんじさんより)


そうそう。
でも、アオリイカなら釣れます。



その2
 
「コマセバッカンをひしゃくでバンバンと、
たたいてから撒く人がいると、
      私は、気が散って釣れなくなります。」
 
   
  でも、その人は釣れてたりするんだよねー。
      でも、こませを固めたいんだろうけれど、
      ヒシャクでバッカンたたいて音立てるなんて、メリットはないと思うね。



その3
 「テトラの上を
スパイクでカチャカチャと音立てて歩く人がいると、
      私は、気が散って釣れなくなります。」


     
 でも、その人は釣れてたりするんだよねー。 
      でも、やはり、チヌに物音は厳禁だから、
フェルトスパイクのブーツで静かにポイントに入った方が、
      釣れる確率は高くなると思うね。



その4
「能登に行く途中、狸を見ると絶対釣れない。」
      
って言うヤツ、
チヌ研に多いんだ。

見なくても釣れないんじゃない?



その5
「釣り場に行く途中、
積んでいるボートを落とすと、釣れない。」

っていうか、落とすな。
後ろの車に迷惑だろ。危ないし。
危ないから、落とさないようにしっかり縛ろう。



その6
 「チヌと目があうと、
そいつは静かに海中に消えて行き、
釣れなくなる。」

      単に、逃げたんでしょ。

      逃げたんだから戻ってくるわけはない。



その7

「全然釣れなくてイライラしていた某名人、
超大声で
『しもれー(ウキよ、沈め)』
と叫んだ。
      そしたら、ウキがしもって釣れた。」


      私もやったが、私の場合はうまくいかなかった。

      人間の声は意外にチヌには気にならないのかもと思う。
何故なら、
チヌ研のメンバーで釣りしてると結構、
大声でしゃべったり、
ゲラゲラ笑いあったりしていても、釣れたりするので。



その8
「神戸サンド屋のサンドイッチを買うと、
前打ちで、
よく大物が釣れる。」

別に宣伝ではない。
単にジムのジンクス。



その9
「大物をバラすと、
釣れなくなる。
すると、
『チヌが回覧板をまわしたぞ』
と言う人がいる。」


だから?
チヌ釣りにバラシは付き物だ。
確かに近くであまり、バラされたくはないが、
      
嫌みなのでこのセリフは好きじゃない。
はっきり、
「このへたくそめ!!
バラすなまッ」と言おう。

さらに、
一緒に釣りする人なんだから、
バラさないテクを教えてあげればいい。



その10
「ボラが来ると、
『ボラの下にチヌがいる』
と言う人がいる」

ボラが来たからといって、必ず釣れるわけではないが、
佐渡で、ボラの下で釣れたことはあった。

ボラの下になんでチヌがいなきゃいかんのか?
コマセが効いてボラとか様々な雑魚が集まれば、
チヌだって周辺にいるんだろう。



その11
「フグにエサを取られ続けていたのに、
急にオキアミが残り出すと
かなりの確率で、
釣れる。」

これ、普通。



その12
 「ベタでスキスキの日に釣るヤツはうまい」
      とも言えるが、たぶん、マグレ。
      私はわりとベタは釣りやすいから好きだよ。
      スキスキは釣りにくいけどね。



その13
「黒いチヌは居付き、
白っぽいチヌはノッコミ」

なの?
ほんと?
単に個体差でしょ?
釣った直後は結構黒いが、
ストリンガーにかけて時間が経って
      弱ってくると白っぽくなっているよ。



その14
「安ものの道具だと釣れない」

とも言える。
たいてい安物買う人は初心者か、
本気で投資する意欲がないからだね。
釣りへの投資意欲が高いということは、
やる気も高いはずだから
高い(というか安物ではないもの)道具のほうが釣れるし、
取れると言えよう。



その15
「ブッコミは低級でフカセは高級」
と思っているようじゃ、
ダメだね。



その16
「夜は釣れて昼は釣れない」
その、逆の時もよくある。
しかし、
夜は真っ暗なのにチヌは、
よくオキアミを食えるなぁ。



その17
「ゴミを拾うと釣れる」 
これホント(^^)/
   
  
 
その18
「ジムさんの隣の人は必ず釣れる」
(優勝する)
 
これホント。
しょっちゅうだ。
私が、
ジムさんの隣に行きたい。




釣り考
No.12  2003年6月14日

マナーを守らなくてはいけないのか?
そうなのだ。


守らなければ、死刑なのだ。


以下、具体的な守り方なのだ。

(項目はを拝借しました。
あちらが正統ですが、)これがジム流なーのだ。

釣り座 西堤とかで、
ウキフカセ釣りをする際は、
先行者から竿3本程は離れよう。

どうしてもその近くに入りたければ、
一言声を掛ける。
「その場所、俺にくれないか」と。
「バーカ」と言われれば、
大人しく、引き下がろう・・・・
マキエ 撒き餌には、
赤土とか入れてはいけないことになっている。

入れても大して効果もない。

撒き餌は、撒き過ぎるなというのが、常識だ。
でも、撒き過ぎてもいいけど、
金がかかる割りに雑魚が増えて、
釣れなくなるのがオチだ。

こぼれた撒き餌が多い程、下手の証明。
下手がバレないためにも、
釣り終わった後の釣り座のコマセ汚れは、
海水で流してきれいにしよう。
ごみ もし、次回もホントに釣りたいなら、
ゴミは、必ず持ち帰ろう。

自分の分のほかに1つ以上持ち帰ると、
次回釣れる確率が一層上がる。
深見漁港とか、
民家が近くにあるところに止める場合は、
エンジンを切って気配を消して、
こっそり準備しよう。

変な所に止めたり、
うるさくすると釣りから帰ってきたとき、
なぜかしら、
自分の車の傷が増えている。

クーラ-、ヒーターを付けて車で出船待機する人がいる。
ガソリンがすぐ無くなるだけだ。
夜間照明をつけて出なさい。

夜間照明をつけずに
暗いうちに船を出したら保安庁にチクられるぞ。
ハリス
ハリス・針も釣り場にそのまま捨てるのはやめよう。
ネガカリして切れた場合でも、
潜って回収しよう。
それが無理な人は、
代わりに他のゴミを拾って持ち帰って相殺すること。
ライト 夜釣りをする場合は海面を照らさないように。
魚が逃げる。
他の釣人の釣場を照らしてしまうと、
相手は怒り狂い、
ナイフを振りかざして追いかけ回す場合も多い。
魚ではなく、
自分が逃げなければならなくなる。
フ グ 釣っても素直にリリースしたくないのが、フグ。
チヌよりフグの方が格段に美味しい。
フグを退治したいなら、
全て持ち帰って美味しく食べよう。
肉には毒はない。
タバコ 携帯灰皿を持参しよう。
場合によってはシケモクが必要になることもある。
バッカンの中にかけられるタイプのものがお勧め。

吸い殻とても、
もちろんゴミだよ。
★マナーのいい人が、
より釣れるように、
マナーのいい人を見かけたら、
良く釣れる釣り場とか
マル秘釣りテクを教えてあげよう。


マナーの悪い人にはそのうち、
何らかの不幸が来ますので、
放っておこう。
注意しても
逆ギレされるだけです。




釣り考
No.13  2003年7月13日

レインウエアは
雨の日にホントに使えるのか?


みなさん。
かなり高価なレインウエアをお持ちのことと存じます。

晩秋~春のフカセシーズンには、
晴れていても当然のごとく、
の信号機のごとく、
派手な色合いのウエアとライフジャケットを着こなして、
釣れようが釣れまいが、
当然、スタイルには気をつかいますよね。

さて、
高価なレインウエアをお持ちなのは、
防風、防寒、防湿のためですよね。

特に防湿という機能は、

ゴアテックス
などという某メーカーの素材を使ったモノが、
最も優れているとされているようで、
ほとんどバケツで頭から水をかぶっても、
一滴も水がしみこまないかのごとくの宣伝文句が、
カタログを賑わせています。

そこで、
ゴアテックスのレインウエアをお使いの諸兄。

かなりの雨の日に釣りをしていて、
全く濡れずに快適に釣りが出来たかどうか、
振り返って貰いたい。

掲示板でもご意見を頂きましたが、
「蒸れない」という点では、
確かにゴアテックスのウエアはバッチリです。

ま、
上下で数万円するんだから、それぐらい当たり前。

しかし、
レインウエアのくせに、
雨の日に股下とか脇とか
袖からヒジぐらいまで濡れることがよくあります。

原因は、
長期間使用したためにおこる、
コスレによる
ゴアテックスの剥離です。

ゴアテックスは薄い被膜なので、
使用頻度が高いと
少しずつ剥離してきて、
そこから水がしみこんで来るのです。

これは今のところ避けられないようです。

完全防水機能は

新品同様の間だけ
です。

一年も使えば、
晴れの日専用の
蒸れないウインドブレーカー

と割り切って使うのが無難。


2年で更新と言うリッチな人もいますが。

ま、大雨なら釣りは止めることですね。

どうしても大雨でも釣りをしたいなら、
新品のウエアを着ることですかね。

快適な釣りをするとなると、
お金をかけるのが一番です。

上下で3~8万円ぐらい。


防寒服はもうちょっと高い。

金をかけると釣れる…
釣れる「確率」はあがるものです。



釣り考
No.14  2004年2月7日

リールを巻くのはどっちの手がいいのか?

みなさん、リールを使ってますね?
スピニングリールの話ですよ、もちろん。

レバーブレーキでもレバー無しでもいいですが、

利き手でない手で巻く


と言うことが大事なのです。

利き手で竿を握るわけです。

振り込む、チヌを誘う、素早く細やかなやりとりをするなど、
利き手だからこそロッドコントロールに用います。

リールを巻くのは右利きの人は左手です。

左で巻いてるだけで上級者に見られちゃうよ~♪

コマセを撒くのも利き手でない方がイイネ。

これは、ちょっと難しいが。

そうすると、両手が均等に役割を持つので
ヒジや腕への負担も減るし、肩も凝りにくくなる。

慣れるまで頑張ってみよう。

どうせ、何度も海に行くんでしょ?




釣り考
No.15  2004.11.15
釣りは「道」か?


日本には、
茶道とか華道、
そして柔道、剣道などと、
武道に象徴される「道」の概念がある。
道を極めようとするメンタリティーだ。

ひたすら精進し、
ストイックに雑念を排除し、
途中の無駄を排除し、
ある種の精神に到達する。

それを芸術と言うにはやや違和感がある。

やはり、「道」だろう。

道だから、細い。

あまり、はみ出してはいけない。


私も一応黒鯛釣りという道を進んでいる(笑)


進んでいるのだが、
黒鯛以外にもアオリイカ釣りも好きになった(笑)。

さらに前から鮎も釣ったりしているし、
サヨリ釣りもハゼ釣りも岩魚釣りも好きだ。

魚釣りなら何でも面白いかもしれない(^^;)

これじゃぁ、黒鯛道を極めようとしているとは
とても言えそうにないね(笑)。


ある、前打ち一筋の釣り人
Mさんが、こう言った。

「最近(私=ジムが)イカばかり追いかけていたんで、
正直言うと少し寂しかった。
ジムさんが、いつの間にか
サラッとイカ師になっちゃうんじゃないかと思って……」

と心配していたと言うのだ。

彼は、この発言の前日、
波にさらわれて死にそうになった。

しかし、

だまだ、チヌ釣りへの情熱が冷めてはいないようであった。
私は、このころ、チヌ一辺倒を意識的にやめていたので、
彼の心配は杞憂だった。
むしろ、
あんたもアオリイカ釣って遊び心を持ってねー、
なんて言ってたぐらいだ。

実は、
私は一年前、
チヌを出来る限り釣ろうとしていて、
黒鯛道をまっしぐらに走っていたのだが、

ある日、
能登からの帰り道、
疲れが出て
居眠り運転してしまい、
溝にはまって車の左側をこすった。

一歩間違えば(右に行っていれば谷側の沼の底)
自分が死ぬか人を殺すかの大騒動になるところであったのだ。

それから大いに反省し、
大いに考えた。

寸暇を惜しんで黒鯛を釣って
どうなると言うのだ、

と思った。



私は、
確かにこの釣り考のNo.1 で
以下のように太い字にしたりまでして熱っぽく語っていた。
……
  常に釣りに行ける日は釣りに行くようにと
常に
している必要があると思うのだ。
  「狙い続ける」という心がけ
と、
万全の体勢を常にとり続けているかどうか

がポイントだと思う。
  要するに、仕事や家族のことより、
 
 
釣りのことばかり年中考えている人が、
釣れるんです。


と、語っていた……。

それは、今でも間違ってはいないと思います。
釣るという目的達成のためには良いこと言ってると
今の私自身も思いますよ。

そんな風にがんばれば、
そりゃ当然釣れるようになりますって。
でもそんな私はバカだよ。
やっぱり。


バカは死ななきゃ直らないっていうけれど、
死にぞこないをした私は、
少しはバカが直ったのかもしれません。


いや、
人間と言うものは変われば変わるもんです、まったく。

我ながら呆れますわ、ほんま。


私は、
今でも黒鯛の大きいのを一杯釣りたい気持ちは十分あるけれど、
無理してまで釣るのは止めました。
意識して「ほどほどに」と思っているんです。
黒鯛一辺倒も止めました。


アオリイカ釣りを今年から始めましたが、
楽しかったし、美味しかったし、家族が喜んでくれました。

つまり私は

真剣に黒鯛道を極めたいとは
思っていないわけです。

「釣りを楽しみたい」とは心から思っていますが。

黒鯛釣りで日本一になりたいとか、
釣りインストラクターになりたいとか、
全く思えません。

「原稿料を出すから釣り雑誌に記事を書いてくれ」
と言われても
お断りします。

ものすごく時間がかかるし、
僅かなギャラだし、
有名になったらますますしんどいものです。

私の知っている有名なフィールドテスターさんは
口を揃えて言います。

「プライベートの釣りは楽しい、
テレビの仕事の取材はツライ。」
と。

プライドがあるから頑張るんでしょうけれど、
仕事ならやはりツライでしょう。

ラッキーなことに無名な私は、
自分が自由に釣りをする環境を守りたいと第一に考えます。

面倒なことは一切お断りですね<(_ _)>

釣りジムのページのおかげで
釣り仲間が飛躍的に増えました。

これこそ財産です。


 




釣り考
No.16  2005.7.4
釣りのマナーとは何なのか? 


釣りを楽しく楽しむためにマナーを守ろう。

人の迷惑にならないようにマナーを守ろう。

などと、「マナー」という単語をよく使うが、
意味を誤用することもあるようだ。

意味を明確に示してみたい。

ある辞典によると
man・ner

(人への)対し方,扱い方
きわだった態度[様子,特徴]
気品
(よい)行儀,作法,礼儀,エチケット


上記に示したのは
英語の言葉のman・nerの定義であるが、

日本語としては
(よい)行儀,作法,礼儀,エチケット
と言い換えられるものである。


では、
行儀,作法,礼儀
とは

人間関係や社会生活の秩序を維持するために
人が守るべき行動様式。

[用法]
 礼儀・作法
――
「物を食べながら人に会うのは礼儀(作法)に反する」のように、
人と接する時の態度の意では相通じて用いられる。

◇「礼儀」は
対人関係での気配りや敬意、
慎しみの気持ちにもとづく行動の規範
である。

「作法」は
対人関係に限らず、
礼儀にかなった一定の行動のしかたを言う。

◇「年賀状をもらったら返事を出すのが礼儀だ」は「作法」では言えないし、
「お茶の作法を覚える」を「礼儀」とは言えない。

◇「作法を知らない」と言えば単にその知識がないだけである場合も多いが、
「礼儀を知らない」では、敬意や慎しみの気持ちがなく、
常識に欠けることを非難する意が含まれてくる。

◇類似の語に「行儀」がある。
「行儀の悪い子」「行儀よくすわっている」のように、
礼儀にかなった立ち居のしかたの意で使う。



つまり、
マナーとは…

人間関係や社会生活の秩序を維持するために
人が守るべき行動。
対人関係での気配りや敬意、
慎しみの気持ちにもとづく行動


ということがポイントである。
秩序維持のために守るべきというのだから、
マナーには法的に定められた規則も含むと考えてよい。

私たちが楽しんでいる黒鯛釣りの世界には
当然大勢の釣り人がいるから、
人間関係が存在し、
他人同士だから利害関係やトラブルが起こりうる。

トラブルを回避するために
規則やマナーが成立してくるのであろう。

マナーといえば優しい響きで自主的に守ろうという感じだが、
規則となれば強制力を感じさせる。

マナーや規則の共通する大切なことは
「誰から見ても妥当」
であるということが理想だろう。

一部の人に都合が良くて
別の一部の人には不利益となるものは
マナーや規則としてふさわしくない。

しかし、
民主主義のこの世の中、
多数決で法律などは決めるのだから、
一部が不満であっても多数が満足であれば
多数の満足を優先することとなることもありうる。



 具体的な話をすると…



渡船業者利用派と
マイボート派の釣り座確保の問題。


 
気配りや敬意、
慎みの気持ちを持って行動するとなるとどうなるか?

 互いに相手に釣り座を譲るしかない。

 地磯も沖磯もテトラも堤防も同じである。

 早くに釣り座に入った人に
優先権があるのは
昔から常識である。


 渡船であろうがマイボートであろうが
遅れたものがその場に割り込むのは非常識。


 
遅れたらその場を遠慮するのが
当然のマナーだと私は考える。

 渡船業者の生活権を守ることは
重要課題ではない。

 渡船業者を利用するのは、
マイボートで行くのと同様、
釣り場に行く一手段でしかない。

 マイボートで行ける所に
渡船業者が縄張りを張ることの方が
意地が悪い。

 釣り人誰もが自由に釣りが出来ることの方が
重要である。
  
 ワカメや貝の採取権は漁民にあるが、
泳いでいる魚を釣る権利は万民にある。

 私有地でない限り、
磯場は国民の物である。

 
単純明快に

「釣り場は早い者勝ち」

とするのが一番公平である。
 





釣り考
No.17  2008.11.16
釣り大会の公正さをどうみるか? 

しばらくぶりに釣り考してみたい。

最近、チーム釣りジムの仲間が
某有力釣具店主催の大会で準優勝した。
優勝を確信していたので残念という感想となった。
しかし、結果は準優勝、とてもおめでたい。

………
この大会は、
9月15日~11月13日までの2ヶ月間に
釣った35cm以上の黒鯛の総長寸で争う大会で、
時期的に、
富山県前打ち師王者決定戦
みたいな大会雰囲気となっている。

最初、何となく参加しようかな程度だった彼は、
27日から途中参加。
やはり実力もあり、調子も良く、
大会終了前日まで、ずっと1位を守っており、
最終日のみ残して総枚数は25枚で総寸は997cm。
2位の人は19枚で728cmと、
大差がついていた。

2位の人は、毎日釣り出来る人らしく登録多く、
ずっと2位に付けていた。
しかし、期間中に45㎝超すら釣ってないし、
海況がかなり良い休日でも30㎝台1~2枚、
たまに40㎝程単発で持ってくる程度だった。

2ヶ月間毎日の様に竿出しててやっと19枚の人が、
残り1日で40㎝を7枚は釣って来ないだろう、
もう逆転は無いだろうと
仲間は、思っていた。

ところが、

ダービー最終日、
2位の人、持ち込み40㎝オーバー7枚、47㎝頭…

2ヶ月の間、持って来れても30台1~2枚の人が
最終日だけ型も数も違和感のある検量をしたのである。

不正の証拠はない。
正々堂々かもしれない。


13cm差で逆転。


大会関係の人も、
「最終日だけ別人みたいな持って来かたで怪しいが、
疑えばキリ無いからしょうがない」と。

私の仲間にとっては、誇れる準優勝ではなく、
すっきりしない結末となったようだ。


私は、仲間の気持は良く分かる。
私が彼の立場ならやはり、疑うだろう。
しかし、私が優勝者の立場だったら、
「疑われそうで嫌な最終日だったなぁ、正々堂々だったのに」
と思うだろう。

疑うのは、何故か?
相手を知らないから信頼できないのである。


仲間なら、
(不正はしないと)知っているから
疑わない。


私や仲間なら、
自分自身に嘘ついても喜べないから厳格な登録、記録をするのは分かっている。

しかし、世の中には、インチキをする人はいる。

私が主催者なら、登録時に現認したチヌの胸びれをカットするなどして二重登録は出来なくするぐらいはしたであろうが、
それでも、他人のチヌをもらって登録する人を見抜けない。

結論から言えば、

しょうがない。

その大会に参加した時点で
すべて(インチキされることも)
覚悟するしかない。
大会参加とは、そういうものである。





釣り考
No.18  2009.8.12
立入禁止なのに釣りはしていいのか?



ずっと当たり前のように海岸で釣りしてきたが、
私が釣りをしているテトラ帯はほとんど立入禁止区域である!
入り口付近にバリケードやフェンスなどがあったりする。

私は不法侵入の犯罪者か?
一度も逮捕されたことはないが(-_-;)

黙認されている?

「勝手なことを言うな、いつ黙認した!」
「注意しても注意してもキリがないからだよ。」

と言われそうである。

取り締まりが厳しいか緩いかなのか?
では、
なぜ、それまで緩かったのに、厳しくなったりするのか?
なぜ、違い、変化があるのか!?

それは……

釣り人の楽しみだからと関係者の好意、黙認で
釣りをさせてもらっているケースが多い。
しかし、その温情的な方々の堪忍袋の緒が切れる時が来る。

死亡事故、遭難騒ぎ。
逆恨み訴訟。
ゴミのまき散らし。
不法駐車、迷惑駐車。
施設の器物破損、盗み。
イタズラ。
漁港関係者に口答え、文句、悪口雑言。

……などなどの大迷惑

私達は釣りをさせてもらう立場

だから

ゴミは出さない、無理をしない、
マナーを守る。

だから、釣りの出来る環境を守るため、
「釣りジム」はゴミを拾うと釣れると言って
釣り人の心得キャンペーンしているのですが……。


オマケ

「釣りしていいところ」を守ろう。
「ダメなとこ
ろ」にはもう行かない。

どのように区別するか……
(建前的には何処も入れないけれど)

◎ 何人もの人が常時釣りしている実績場
バリケード、フェンスが緩い
注意されるケースがほとんど無い
(黙認されているとみなせる)

富山新港のテトラ帯、漁港の周辺etc
ゴミは真剣に持ち帰ろう

△ 漁業関係者や管理者に許可をもらった場合
(港で特別に許可を得た)
能登の一部の磯場とか
漁師さんに必ず挨拶しよう

× 釣りをしている人がほとんどいない
厳重なバリケードやフェンスがある
立入禁止の文字がデカイ
(絶対入らせないという意志が感じられる)
万葉埠頭の船着き場、ガラッと空いている磯場
無理に入らず他に移動しよう

政治的に力のある人にお願いします。
安心して釣りの出来る場所、環境を実現して下さい。



釣り考
No.19  2013.7.14
師匠と弟子とは何なのか?


私には釣りの師匠という人がいるか?
まず、思い浮かぶのは、、、、、、、、
師匠を思い浮かべていいのかという感じもするのですが、、、
平成3年に、小矢部川河口にぶっ込み釣りに連れてってくれた同僚のK君。
この人は、私に釣りの入り口に案内してくれた人だ。
たまたま30㎝未満が2枚釣れた。
そして、
釣りは面白い、と私は思ってしまった。

実際には、彼は一人で明日の休日に釣りに行くつもりだった。
職場で私にしゃべってしまい、退屈しのぎに私を連れて行ってくれよー、と話した。
ので、彼は面倒くさいけれど、来たいなら来ればー、という感じで、、

彼は私に釣りの面白さを知らせようとしたわけではない。
しかし、私は、これを機に勝手に面白いと思ってしまったのだ。
この人がいなければ、現在、私は釣りをしてはいない。
パチンコか、麻雀の帝王になっていたかも(笑)

K君から高度な釣り技術を教わったわけではない。
彼は、チヌ釣りは、あの頃からほとんど進歩していない。

だけれど、私はK君を恩人のように感謝している。

でも、彼を師匠と言うには、違和感がある。
彼は私を「釣りの弟子」と言ったことが何度かあるが。

私には、チヌ釣りのノウハウを教えてくれた、
有難くも尊敬する人
は、多くいる。
Yちゃん、Tちゃん、Iさん、H君他かなり大勢いる。
しかし、彼らを、師匠と言うにはやはり違和感はある。

私のことを弟子と思っているというと
たぶん、彼らはそう思っていないからだ。

つまり、師匠にとっては、私は弟子のはずである。
しかし、この世のだれも私を弟子と明言してくれた人は、いない。
とすると、私には師匠は、いないのかもしれない。
私が、師匠をリアルに思いつけないのは、
そんな感じからである。


師弟関係には、
愛が必要と思われるのだ。

では、私は、誰かを弟子と思っているか、というと
誰をも弟子と位置づけていない。
私の弟子だから私が責任を持つ、との関係性がある人はいない。

かつて、私を師匠と指名して、チヌ研に入会したコンちゃんという人物がいた。
しかたないので、私は彼を弟子と位置づけて
責任を持って一緒にチヌ釣りをしていた。
形式的には彼は弟子であったし、
私は師匠であった。
しかし、私達は次第にその感じはなぜか薄れ、
現在はほとんど無関係のように感じている。

ただ、現在、弟子に近い感じがするのは、皇帝ちゃんかなという気もする。
弟子のような愛❤を感じているし(笑)、
なんか、彼からも愛を感じているし(笑)

師匠という言葉には、家族的な関係性
が、あるかもだ。

チーム釣りジムのメンバーは、
30人あまり存在するが、
みんな、仲間であり、やや家族的なムードもあるが、
私とは師弟関係にはない。
そんな厳しい感じがないからね。

師匠と弟子には、厳しさのある関係性もある。

もし、誰か、私を師匠として慕ってくれて、
弟子入りを申し込んできたならば、
弟子にして責任もって面倒みるかもよー。
かわいい、女の子なら(爆)
なんちゃって(笑)


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